2018年5月29日火曜日

お掃除上手は刷り上手

こんにちはスタッフのAです。

シルクスクリーンの印刷がうまくいかないとき、実は版が汚れている場合が多いんです!
今回は版のお掃除についてのお話です。

版のお掃除にはウエスという布切れを使います。いらなくなったTシャツなどを片手に収まるくらい小さく切ったものがベストです。

このとき布は綿100%のものがおすすめ! 化学繊維の布によっては版の穴に繊維が絡まって穴をつぶしてしまうものもあるからです。

そしてウエスは 「水に濡らしたもの」「乾いたもの」の2種類用意してください。



まず綺麗に刷れたものからお見せします。 鉛筆の白抜きも細い文字も綺麗に出てます。


2回目の刷り。
 ん!? 少し力が入りすぎてしまったようです。全体的に線が太くなってしまいました。


このまま刷り続けても1回目の様なシャープな線はでませんので早速版を掃除します。
掃除の仕方は版の裏側から
①濡れたウエスでふく、②乾いたウエスでふく ただそれだけです。
表面には印刷に使うインクがたっぷりのっているので、拭かないでください。

素材に触れる裏側インクが通る穴
この2つがきれいならオッケーです。


裏から拭いて版の穴がきれいに!!


続いて印刷します!!


あれ!水シミみたいなあとが出てしまいました。なぜ、、、
濡れウエスの水気が残っていたんですね。。。
乾いたウエスでしっかり空ぶきして解決です!!


デザインによってはわざとはみ出して刷りたい場合がありますよね!
はみ出した後は版の裏側が汚れているので要掃除です!!
下の様に段差があったところにインクが溜ってしまってます。


これも①濡れたウエスでふく、②乾いたウエスでふく 


これでばっちりです!!
こまめにウエスを使い掃除をしながら作業すると版の穴でインクが固まってしまうトラブルが少なく済みます!

もしウエスでも穴の中のインクが取れないようなら水道で水洗い、食器用スポンジの研磨材が無い方でインクを溶かすように優しく洗ってください!!(強くこすると変なところに穴があいてしまいます。)
それでも取れない場合は残念ながら穴がインクで完全に固まるってしまってます。
版は復活しませんので、もっと刷りたい場合は製版が必要です。

是非作業台に「濡れウエス」「ドライウエス」をおいて、少しでもおかしいなと思ったらお掃除してみてください!!





2018年5月25日金曜日

大判サイズは通販不可?!

よく問い合わせがあります。
「Lサイズ以上のサイズはどうしてオンラインで購入出来ないんですか?」

まず、オンラインで購入出来る製版サイズをご紹介します。

シート状の版に絵柄の孔を開けていきます。
デジタル製版便利!
こんな感じでシート状の製版をお送りしています。

よ~く見ると、Lサイズまで大きくなっているように見えますが
横に伸びていっています。

シートの幅が200mmなので、横に伸びるしかないんです。

縦を200mm以上の大きさにしたい!!
大きいデザインを作りたい!そんな方も多いですよね。
店頭(大阪・東京)限定でアルミフレームをご用意しています。

ワークスペースでご利用頂けます。

この大きなフレームに、さっきのシート状の製版は幅が足りません😢
どうやって版を作るのかご説明しますね。
特大のシートをカットします✂


SURIMACCAと同じように、ゴムではめ込みます。

貼れました!
フレームからはみ出た版はハサミでカット✂

絵柄はまだ付いていない状態です。

この状態のフレームを、大判専用の機械にセット!

なかなか大きな機械です☝

ちなみに右側の機械が200mm幅の製版機です。
絵柄が焼き付いた状態でシート状で出来上がります。
※これを丸めた状態で納品しています。

この大きな機械にセットして、製版スタート!
機械が前後に動き、版に孔を開けていきます。

何度か往復し、少しずつ孔を開けていきます。
右側から絵柄が出てきました!
くまさんこんにちは!🐻

これで製版完成です!
 
この製版を送るとなれば、一度フレームから版を剥がさないといけません。
剥がすと、ゴムが入っていた端の部分がクシャクシャになっていたり、
はみ出た部分はカットしているので端が短くなっていてセットしづらいのです。
貼ったり剥がしたりを繰り返すと、版もゆがみが出てしまうので…

お送り出来ない理由が伝わったでしょうか?

SURIMACCAもパーツを沢山組み合わせると大きなフレームが作れますが
是非、店頭のワークスペースでご利用下さいませ💦




ワークスペースは、大阪 中津 レトロ印刷JAMのお店
東京 新馬場 SURUTOCO(スルトコ)にございます。


大きなスキージーや、台があるのでお店がラクチンです!
ちなみに製版のお値段は、
プチ大判 2,090円 ・ 大判 2,420円 ・ 超大判 3,300円

アルミフレームを購入して、そのまま持ち帰りたい!場合は
フレーム代金 大判 8,536円 ・超大判 9,548円です。(製版代金別途必要)

在庫の有無もありますので、事前にご連絡いただけると安心です。

2018年5月13日日曜日

120メッシュでKOTTERI刷ってみた!

120メッシュの製版と、KOTTERIホワイトのインクを購入される方がいます。
KOTTERIホワイトの商品ページにも記載していますが…↓
KOTTERIホワイトのみご使用の場合は70メッシュがオススメです。
なんせ固い!乾くのが早い!
他のSURIMACCAインクは、版にインクが詰まるのを防ぐため乾燥時間を遅くしてあるので柔らかくてとっても刷りやすいです☝

KOTTREIホワイトのみ使用する、もしくは沢山の量を刷る場合は
こちら!!↓『SURIMACCAインク金・銀・銅専用メッシュ』を!!
名前の通り、「金」「銀」「銅」向けの版です。
70メッシュにクリーナーをかけて、インクの通りを良くしています。
なのでインクが詰まりにくい!!
全く詰まらないわけではありませんよ!詰まりにくく!なります。

120メッシュでも1回目はキレイに刷れます。
1回目だけです。版がキレイな状態なのです。
このまま刷っていくと…
どーん!細いところがカスれている!!
細い線はダメですね。
白抜きの線も潰れています。
小さな文字も読めそうにありません…

版に開いている小さな穴の部分にインクが詰まって固まってしまうのです。

こんな感じで放置したり、ちょっとおしゃべりしていたらもうアウト…
気を付けて下さい…

ちょっと放置して(3~5分程)刷ってみました。↓
 あちゃ~~~😵💦
カスカス…

掃除してみます。あぁ~もう向こう側が見えない…重症です。
ウエス(Tシャツなどの切れ端がベスト!)で、版の裏側から掃除します。
この時、ウエットティッシュや、雑巾やタオル等は繊維が残ってしまうので
オススメしません!気を付けて下さい!
円を描くようにクルクルと拭いていきます。
インクが伸びてしまうのでしっかりふき取って下さい。
文字が見えてきましたね!向こう側が見えるまで掃除しましょう。
拭いても変わらない場合、完全に詰まっている場合があります。
今回の版は結構、重症です…

インクが詰まる前に、すぐに水洗いしましょう!

KOTTERIインクは水性です。


でも今回の版は洗ってもインクが落ちない!重症だ!!
↓白く残る~~💦
…残念ながら版はもう使えません😢
すぐに刷れなくなってしまうのでご注意くださいね。

1回1回すぐに洗うなら使えないことは無いですが…
手間がかかりますね…

120メッシュと70メッシュの違いはメッシュの目の細かさです。

どちらも1回目の刷り上がりなのでキレイです。

写真でみる限りはほぼ近い刷り上がりですが、ベタの部分に注目👀
70メッシュ(右)は網が見えますね。
紙なので余計に目立ちます。

70メッシュは120メッシュより詰まりにくいですね。
6枚目でこのくらいです↓
でも小さい文字、白抜きの細い線は潰れやすい…

KOTTERIホワイトに細い線は不向きです!
KOTTERIホワイトだけを使用するなら、断然
『SURIMACCAインク金・銀・銅専用メッシュ』をオススメします!


70メッシュにクリーナーをかけているので、70メッシュより
更にインクがはっきりと出ます!
10枚以上刷ってもコレ!↓
結構細かい部分も出てますね。

回数を重ねると、やっぱり白抜きは潰れます!
小さな文字もだんだんと…

インクの出がいいので、発色も良いです!
70メッシュ(左)と金・銀・銅専用メッシュ(右)↓
右がより白いですね!
※写真わかりにくいかも…

結果、KOTTERIホワイトのみ使用する場合は
『SURIMACCAインク金・銀・銅専用メッシュ』をオススメします!!

是非参考にしてみてくださいね!





2018年5月8日火曜日

グレーのデータを製版してみました

よく聞く質問が

「グレーのままじゃダメなんですか?」

製版できなくないのですが、トラブルも多い。そしてデータによりけりなので私たちもわからない。というのが本当のところ。。。。

なので禁断!?のグレーのトーンを実験だ!!

グレーのこんなチャートを作ってみました。

 グレーがいっぱい!!
注目したいのはこれ!!




では早速製版してみましょう。



チャート右側60%の濃度は問題なく製版されています。
画面左側5%のところは製版の時点で、、、見えません!!穴空いてるんでしょうか?

では刷ってみます。




5%→でない

20%→出た。ただしモアレしてる。
ベタの上の黒100%:◎ ベタの上の白抜き:△ 文字:☓ 線:△

40%→出た。ただしモアレしてる。(ベタ内の傷の様な線は捨てる前の版を使ったからだと思います。注文分は綺麗な版なので大丈夫なはず)
ベタの上の黒100%:○ ベタの上の白抜き:◎ 文字:△ 線:△

60%→出た。
ベタの上の黒100%:△ ベタの上の白抜き:◎ 文字:○ 線:○

80%→出た。
ベタの上の黒100%:☓ ベタの上の白抜き:◎ 文字:○ 線:○

100%→出た。
ベタの上の黒100%:☓ ベタの上の白抜き:◎ 文字:◎ 線:◎

意外です。意外と20%、40%の薄ベタがでました。

ちょっと力を入れ過ぎたようなので少しインクの運ぶ量を減らして力を抜いてやってみます。


あああ〜
インク少なすぎた。。。力抜き過ぎた。

今度はもう少し力を入れて


う〜ん今度はインクがたっぷりすぎる。。。
40%〜60%の部分刷る力によって全然仕上がりが違って難しいです。

黒の載せも見えたりみえなかったり。。。

何かグッズを作る予定だと刷り損じが沢山出そうですね。


〜総評〜
グレーのトーンはレトロ印刷のシルクスクリーンサービスで製版できます。
ただし濃度によってはでない、刷る力によって仕上がりが違う!!という事がわかりました。
そしてデータ通りに刷り上がるかと言ったら少し離れてしまいます。

個人の作品などには向いていますが、グッズ制作など大量に印刷しなければならないものはグレーを使わない方がよさそうです。

初めての方は黒100%の方が安心して作業できると思います。