2020年10月9日金曜日

使ってみよう!「シルクスクリーン印刷機(呼び名:刷り台)」


ワークスペースにはお一人で来られ方も少なくありません。
様々な目的でご来店いただいておりますが、
お一人の方にオススメしたいのが


 こちら「シルクスクリーン印刷機」です。



こちらは「刷り台」とも呼んでおります。

コレは一体なんなのかというと…
一人でも安心!安定!簡単!に使える印刷機です!!

主に版を固定する機械で安定されることにより刷るのがとーっても楽になります!

このようにネジで固定するだけでセット完了です。


上にあげて素材をセット!


下げてインクを乗せて、


スキージーで刷りあげて、上にゆっくりあげると、、、




はい!完成~~!!!!!


コレだけで刷ることができます。
固定されていることで一人でも安心してどんどこ刷ることができます。



位置が固定されることで
刷り台にセットする素材の位置も決めてあげると
全てが同位置に刷ることができます!
なので、こんな感じにどんどこ大量に刷ることができます。


慣れてくるとプロになったような気持ちが、、、、笑
時間を忘れることも要注意事項ですね。


ちなみに、刷り台なしはこんな感じです!
片手で版を抑えて、片手で刷る、、、、



刷るのにめちゃめちゃ緊張しました))))

幸いどれも比較的きれいに擦り上げることができましたが
私的には固定されている分、刷り台の方が刷りやすかったです。


失敗もこちらだとちょっと多めで
同じ時間で刷ってみましたがこんなに変わりました。
(※個人差があります。)



でもここで一つ疑問が、、、「大判でも使えるの?」


大版で刷る場合は
もっと簡略的な「スリマッカホルダー」があります!!
刷り台と役割は変わらないので、小さい大きさの版でも使用できます。


机にホルダーを固定して


版を固定して


とあまり相違はないです。

ただ要注意なのが隙間がかなりできるので
ホルダーと同じ厚みのものを引くように!!
(ホルダーパネル(厚みが一緒の板)の販売もありますのでご相談ください)


このようにJAMお店では「コレができます!」

「じゃあコレは?」

「できます!!!!」

と、お客様からのご要望やサポートしていく中で
「こんなのがあれば刷りやすい!」という
道具やアイディア品がJAMお店には揃っています!!


リングノートの表紙にしてみました!!
私はこれに写真を貼っていこうと思います。




ぜひ、お電話でのご相談でもお店へご来店で
「とりあえずやってみよう!」でも構いません!
そんな方にもオススメなものもございます笑


素敵な出会いをJAMお店にて、お待ちしています!!!




■シルクスクリーン製版の原稿の作り方
https://surimacca.com/howtogenko.html

■SURIMACCAインク/TOKYO


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omise@jam-p.com

2020年10月2日金曜日

膨らむインクでスタンプづくり

シルクスクリーンでなんちゃってスタンプはつくれるのか?
熱を加えて膨らむ発泡インクを使って挑戦してみました!
JAMではシルクスクリーン用の水性インク以外にも、もこもこやモケモケインクなどを取り扱っています。
さらにワークスペースでは量り売りでお使いいただける油性インクもございます。
油性にも発泡や蓄光インクもあるので、全部あわせると実はかなりたくさんの種類のインクが。
ずっと気になっていた、水性の「もこもこインク」と油性の「発泡インク」。
※油性はワークスペースでのみ使えます。
両方とも刷ったあとにアイロンなどで熱を加えることによって、印刷面がもこもこに膨らむインクなのですが、
印刷面が膨らむということは、簡易なスタンプがつくれるのでは!?と思い、検証してみることにしました。
インクを比較しつつ、シルクでスタンプがつくれるのか、実験開始です。
1. 刷る
スタンプの支持体となるイラストボードに刷ります。
熱を加えると紙はたわんでしまうので、イラストボードなどある程度厚みがあるもののほうが◎
今回は店頭とオンラインでも取り扱いのある「ぶあつい紙」と
1mm厚のボードを用意しました。
どちらのインクも乾きやすく版に詰まりやすいので、
版は「70メッシュ・クリーナーあり(インクがよく通る製版)」がおすすめです。
今回は同じ手描きのモチーフをサイズ違いでいくつか並べてM版に製版してみました。
■インクがよく通る製版(70メッシュ・クリーナーあり)


版とボードをそれぞれ固定し、しっかりもこもこにさせるために水性・油性どちらも2回刷り重ねました。
水性はうまくいきましたが、油性はインクがかたく、ブレて何度かやり直しに
2.アイロンをかける
刷り終わったら次はアイロンです。
水性のもこもこインクは、アイロンをかける前にしっかり乾かしましょう!
一方、油性の発泡インクはアイロンをかけるまでは乾かないので、印刷面には触れないようご注意ください。
印刷面にクッキングシートを当て、その上からアイロン(高温)をかけます。
ある程度の圧力を加えたほうが膨らむので、家庭用のアイロンを使われる際は膨らみ具合を確認しながらかけましょう。
アイロンをかけると、インクがもこもこと膨らみました!
横から見ると若干印刷面が立ち上がってはいますが、
スタンプとしては??使えるのでしょうか?!一抹の不安が・・・!
3.スタンプに仕上げる
アイロンをかけると厚紙がたわんでしまい、
このままだとスタンプとして押しづらいので、土台として木材を貼り付けることにしました。
今回は余っていた薄いベニヤ板を使いました。
厚みがあるほうが押しやすいですが、薄いものでもじゅうぶんです!
薄いものであればカッターでも切れます◎
印刷面を切り取り、ボンドで木材に貼り付けます。
しっかり乾かしたら、なんちゃってスタンプの完成です!

「もこもこ」と「発泡」インク対決
スタンプが完成したので、スタンプ台でインクをつけてポンポン押していきます。
インクはしっかいめにつけると◎


■■
水性の「もこもこインク」と 油性の「発泡インク」で刷った仕上がりを、比較したところ・・・
左の水性「もこもこ」インクのほうが、くっきり出ました!
油性も膨らんではいるのですが、粗めの粒状のような仕上がりになりました。
刷りやすさ・仕上がりともに、スタンプ用には水性の「もこもこインク」がおすすめです!
もこもこインクでつくったスタンプを使って、いろんな紙に試してみました。


シンプルな形でも、インクや紙を変えたり、
重ねて押すと表情も変わるのでついつい夢中になってしまいます!

リピートになる絵柄を用意すれば、1つのスタンプで総柄にすることも。
色を変えるときは、ウエスなどで拭けば問題なく使えました。

まとめ


シルクスクリーンでスタンプができるのか、作業途中も半信半疑でしたが、
なんとかスタンプとして使えるものに仕上がりました!

すぐにパッと刷れるシルクスクリーンとちがって、毎度インクをつけて紙にうつす手間はあるものの、
スタンプならではの
やさしい表情があらわれます。
木版画のような雰囲気がありますね。
簡単なスタンプならぜひシルクスクリーンでお試しください!
あくまでも簡易なスタンプですので、正確さが必要になる図柄や
しっかりと繰り返し使える耐久性のあるものをつくられたい方は「はんこ」のご注文をおすすめいたします。

今回使用したもの

■インクがよく通る製版(70メッシュ・クリーナーあり)
■もこもこインク
■ぶあつい紙
■SURIMACCA ホルダー


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2020年9月25日金曜日

「珪藻土コースター」に刷ってみた

シルクスクリーンの問い合わせで多いのが
「○○(素材)に刷れますか?」
というお問合せ。
今回は、そんな中でも個人的に気になっていた「珪藻土」に印刷してみました。

平らなコースターを手に入れる。

最近は100円均一でも手に入る珪藻土コースター。
便利ですね~。
ただ、お店によっては、すでに柄が入っていたり、
凹凸のあるデザインのものしか置いていないところもありました。
シルクスクリーンで印刷する場合は、なるべく平らなものを探しましょう。

今回はつるんとした白色のコースターと
すこし表面がボコボコしているシリーズの白色と灰色を見つけてきました。

刷る前の準備

2色刷りで2パターンの図案を考えてみました。
イメージはこんな感じ。
このイメージも刷るときに使用するので、プリントアウトしておきましょう。
ホルダーをつかって版を固定します。
イメージに近づけるために、先ほどプリントアウトしたイメージ図を
作業台に貼りつけ、それにめがけて版の位置を合わせていきます。

一色目の印刷

セッティングが完了したら、まずは一色目。



キレイに刷れました。
ただ、思っていたよりもコースターが軽かったのとブルーの版がベタ面だったため、
一枚だけ版を上げた時にへばりついてしまい、はがすタイミングでブレてしまいました…(右下の一つ)
ベタを刷るときはコースターの裏面をマスキングテープで留めるなどしておくと良さそうです。

乾燥させる

一色目が刷れたら乾燥させます。
自然乾燥で1時間ほどでも乾燥できましたが、
1~2分ほどドライヤーを使って乾燥させてもすぐに乾きました。

二色目を刷る

一色目がしっかり乾燥したら、二色目のセッティング。
二色目は透明シート(クリアファイルなどで◎)を使用して位置合わせしていきます。


刷るもの(今回はコースター)と、高さが同じぐらいの期の板を並べます。
透明シートをマスキングテープなどで木に貼りつけて、そのままシートに二色目を印刷します。


こんな状態。
この透明シートの下にコースターを置き、一色目との位置をコースターを動かしながら合わせていきます。



刷る前に透明シートはめくって、今度はコースターに二色目を印刷します。


ピッタリ!
イメージに近い仕上がりになりました~


同じ方法でもうひとつのデザインもキレイに印刷できました。
今回、文字は10ptぐらいで作成しましたが、にじみやつぶれも気にならない程度に仕上がりました。

素材に凹凸がある分、ベタの部分は印刷できていない箇所もできましたが、
それもいい感じに仕上がっています◎

肝心の吸水性は?

吸水性に優れている珪藻土コースター。
肝心の吸水性は印刷後も維持されているのか?
しっかり乾燥させた後に水滴をのせてみました。


やはり、ベタっとインクがのっている箇所はすぐに吸水してくれません。
(時間が経つと、インクがのりきらなかった凸凹の隙間から吸水して、水滴はなくなりました)
コースターとしての機能も重視される場合は、
ベタを控えたデザインにしていただくことをおススメします。

【番外編】削ればまた刷れる?

商品の説明書きに
『吸水力が落ちいてきた場合は、紙ヤスリで薄く表面を削ってください』
とある…
ということは、失敗したのも削ればまた刷れるのか?

おススメは400番台の紙ヤスリ、とのことでしたが、
手元にあったのが600番の紙ヤスリだったので削ってみました。


削りきれ…ない…
やはり染み込んだインクまでは簡単に削れないようです。

薄くはなったので、改めて刷りなおしてみましたがダメですね。


うっすらと残像がのこってしまいました。
くれぐれもセッティングは怠らないようにしましょう。(反省)


まとめ

もっとにじんだり、コースターとしての吸水性に問題が起きるのでは?
と思っていましたが、意外とキレイに刷れました。
お店のオリジナルコースターや、ちょっとしたプレゼントにもよさそう!
ぜひ試してみてくださいね~

今回使用したもの

【SURIMACCA専用製版】XSサイズ (今回は120メッシュを使用)
https://omise.jam-p.com/?pid=104745753
SURIMACCA ホルダー
https://omise.jam-p.com/?pid=101511368
SURIMACCAインク(ブラック)
https://omise.jam-p.com/?pid=100528374
SURIMACCAインク(イエロー)
https://omise.jam-p.com/?pid=100528444
SURIMACCAインク(ブルー)
https://omise.jam-p.com/?pid=101709192


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2020年9月18日金曜日

グラフィティアートごっこをしてみる

街中や郊外で見かけるグラフィティアート。

ラッカーで直描きするものもありますが、某有名アーティストのように
ステンシルを用いたものも多くあります。

一般的に用いられるのは型紙をカッターでくりぬいたステンシルシート
ですが、JAMの製版も同じように使えるのではないだろうか?
と、今回は実験してみました。

グラフィティ風作品をつくるぞー!


ラッカースプレーで印刷してみる


このデザインを刷るで~。



マスキングテープで版を板に直付けし、ムラやカスレも味だと思うので、
まばらにラッカーを振りかけてみました。
ら、


ぎゃー!イメージとかけ離れた仕上がりに!!!
スプレーのインクは水気が多かったらしく、木目にそってにじみすぎてしまう模様!
※シルクスクリーンで刷る場合にも、木目には要注意です!
薄めの部分はきれいに出ているので、さらっと吹きかけてみます。


にじみは抑えられましたが、全体的にやはり薄い仕上がりに。
理想にはちょっと届きませんでした。

同じ版でステンシルをする
【ステンシル】というのは英語で【孔版】を意味しますので、
シルクスクリーンもステンシルの一種ではあるのですが、多く、インクを含ませた
スポンジで孔版を軽くたたくようにして転写する印刷技法を呼んでいます。

しっかり固定したかったので、枠に張ってみました。
流しにあった乾いていたスポンジでポンポンたたいてインクを落とします。



味のでた、ちょっと理想に近い仕上がりです。


結局シルクで刷っちゃう
結局、シルクスクリーンで欲しいカスレなんかをデザインに盛り込んでデータ作って
刷れば、一番美しく仕上げられるのでは?と思ってしまいました。


せっかくなので、ちょっとカスレるところや、ステンシルシート外にラッカーを及ばせ
シートの形が浮き出る、グラフィティっぽい感じも盛り込んだ 全部のせ デザインに



さすがシルク、めっちゃ細かいところまできれいに出ております…。
カスレやラッカーの薄れた外側の部分などは、網点に変換されています。
中のデザインはシルクで刷って、後でシートでかくして周りの風合いのみ
ラッカーでつけてみたり、の合わせ技も面白いかもしれません◎

シルクスクリーンは「かすれてしまった…」といった事態が起こりがちですが、
案外「楽しみにしていたほどかすれなかった」という声を聞くことも多くあったりします。
今回の結論というわけではないですが、確実にダメージ感など、 味 を出したい場合は、
デザインに盛り込んでおくのが吉です!


■シルクスクリーン製版の原稿の作り方
https://jam-p.com/
■SURIMACCAインク/くろ


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