2016年9月19日月曜日

スリマッカで紙スキマッカ?



紙漉き(かみすき)って知ってますか?
職人さんが和紙をつくるあの作業です。

今回はSURIMACCA(スリマッカ)をSUKIMACCA(スキマッカ)として
紙漉きをしてみました!


レトロ印刷では、印刷の際にインクがなじむまで何枚も紙を使います。
実際に仕上がる枚数よりもかなりたくさん紙を使っています。
その紙たちは、いつもは再生紙として生まれ変わるのですが
今回は自分で再生紙を作ってみましたよ!
余ってしまったフライヤーなんかで作るのもいいですね◎


まずは、紙を細かくちぎり水につけておきます。
今回はわら半紙だけで挑戦してみます。
印刷された紙が、どんな風に新しい紙になるのか・・・ドキドキです。



1日水につけておき、やわらかくなったら粉々にします。
ハンドブレンダーを使いました。


あっという間に粉々に!!

なんか、汚いですね・・・!!
そっと置いといたら捨てられそうですね。


ここからは水を使うので、シンクに移動しました。
家なら、容器に移してお風呂場なんかでやるのもいいですね。

いよいよSUKIMACCA(スキマッカ)の登場!!
粉々にした紙をすくいます!!全体が均等の厚みになるように慎重に慎重に。


見た目はいつものSURIMACCAですが、
いつも張っている版とは違い、コーティングがされていないメッシュを張っています。
光を当てて版を作るタイプの製版に使う時のシルクスクリーンメッシュです。
シルクスクリーン用でなくても、細かい網目のものだったらなんでもできそうな気がします。
ホームセンターなどで売ってそうです。

すくえたら、布などでしっかり水気をとります。


おぉ~、なんか紙っぽいですね~
少なくすくえば薄い紙に、多くすくえば厚い紙になります。


SUKIMACCAからはがします。
形が崩れないように慎重に慎重に。
こんにゃくのような、ぞうきんのようななんともいえない感じですね。


乾いた布で、さらにしっかり水気をとります。

窓ガラスに貼り付けておくと、お日様が乾かしてくれます。
なかなかこわい光景ですね。
決してぞうきんではありません。


しっかり乾くとこんな感じ!
水を吸っていたからこんにゃくみたいな色だったんですね!
乾くとけっこう白いです。


このままでも風合いがあってよいですが、さらにきれいにしたかったので
最後にアイロンをあてました。
JAMのアイロンは大きいですが、家庭用アイロンで十分です。


じゃじゃーーん!!できましたーーー!
SURIMACCAで紙が作れました!


よく見ると、印刷したカケラが紙に残っていてすごくいい味だしてます◎

通常のわら半紙と比べてみました。
左がわら半紙・右がオリジナルわら半紙。
同じ紙を素材にしても仕上がりは変わるんですね。

手間はかかりますが、自分で紙を作るって楽しい!
どこにも売ってない自分だけの紙!
SUKIMACCAで作った紙に、SURIMACCAで印刷なんていかがでしょうか?

ぜひお試しください~。

2016年9月15日木曜日

シルクスクリーンでウェディンググッズDIY

暑い暑い夏もやっと終わり、やっと過ごしやすくなってきましたね。
秋といえば、食欲?読書?運動??
気持ちのよい季節なので、結婚式や披露宴を控えた方も多いのではないでしょうか。
とっても大切な一大イベント、既製品じゃおもしろくなーい!
オリジナルのウェディンググッズをDIYしちゃいましょう!
夫婦でケーキ入刀前に共同作業したり、お友達へのプレゼントにも、
シルクスクリーンでできる、とっても簡単で楽しいグッズ作りをご紹介します☆

ということで、今回はSURIMACCAでプチギフトのタグを作ってみます!
まずは、プリントする原稿を描きます。



















パソコンが使えなくっても大丈夫!白い紙に、黒いペンで書きます。
小さなタグにするので、原稿は50×50mmに収まるくらいの大きさにしました。




















刷る素材は、デザインよりひと回り大きい、60×60mmくらいの小さな紙。
もともと柄が入っていると、いっそう華やかになります!(↑写真はレトロ印刷で1色刷りしたもの)

50×50mmのデザインだったら、XSサイズに収まるので、とってもコンパクトに印刷できます。





















普通のインクでも素敵に仕上がりそうですが、せっかくなので特別仕様!
キラキラの箔印刷にしちゃいます!
インクの代わりに「ホットバインダー」を使って刷ります。
ホットバインダーとは、熱で溶ける接着剤のこと。色は透明なので…




















刷っても薄っすらとしか見えません!角度をつけて見ると、ようやく見える程度です。
箔をしっかりキャッチできるよう、モリモリに刷りたいので、70メッシュがおすすめです。
版がズレないよう固定したまま、2~3回刷ると成功しやすいです。

刷れたら、ホットバインダーが乾くまで待ちましょう。
待ってる間に、箔を用意~




















デザインが収まるくらいのサイズに切り分けておきます。
箔はとっても薄いので、ロータリーカッターがあると便利。でもハサミでも大丈夫。




















乾いた紙に、箔をそれぞれ重ねます。キラキラが上になるように。




















あて布(クッキングシートがおすすめ)をして、中温で温めたアイロンで、グッと圧着します。20秒くらい。
スチームの孔部分は圧がかからないので注意。




















箔がしっかり付いたら、デザインの跡が見えてきます。
見えなかったら、さらに圧着しましょう。しすぎると変色・変形するので気を付けて!
そして、すぐ剥がしたい気持ちをぐっと我慢して、冷めるのを待ちます。
温かいうちに剥がすと、ホットバインダーが固まっていないので、箔が付きません。




















しっかり冷めたら、そっと剥がします。ぺリぺリぺリ…




















はい、完成!キラッキラのミニカードができあがりました~!
自分の文字がキラッキラに印刷されるなんて、ちょっと感動ですね!



















穴をあけたり、角を丸くしたりと加工をすると、さらに本格的!





















たくさんできあがりました!小さくてサクサク刷れるので、2時間もあれば50枚くらい作れちゃいます。
本番当日まで時間がない!って方も、これなら間に合うかも!




















できあがったタグをつけたら、とっても素敵なギフトの完成ー!
ゲストのみなさん、喜んでくれるかな??

ギフトを布の袋に入れても可愛いのでやってみました。
紙と同じように、布にホットバインダーで刷って、乾かして、箔を圧着して~




















眩しいくらいにピッカピカに印刷されました!箔の抜け殻すら可愛い(笑)




















リボンで結んでできあがり!
こっちはちょっとナチュラルな雰囲気で、これもまたいいですね。

今回はプチギフト用の印刷をやってみましたが、同じように招待状やウェルカムボードなどもできちゃいます!
ぜひぜひトライしてみてくださいね!

2016年9月7日水曜日

細かいデザインはどこまで刷れるのか - 布編 -

これまたよくお問い合わせいただく、シルクスクリーンのご質問、
「細かいデザインはどこまで印刷できますか?」

シルクスクリーンは普通の印刷と比べると、版のキメが粗そうで、
インクジェットプリンタでは普通に印刷されるデザインでも
もしや刷ったときに全く出なかったりして…そんな不安ありますよね。

「70メッシュ?120メッシュ?このデザインだったらどっちがいいの~?」
そんな注文前の疑問が多少でも解消されるように、どこまで出るのかご紹介します!
刷る素材によってインクのにじみ方なども変わってくるので、
今回は手ぬぐいのような少しキメが粗めな布に印刷してみます!




















SURIMACCAインクの「ブラウン」で刷ってみました。
左が120メッシュ、右は70メッシュです。…画像が小さくてわかりにくいですね?
画像をPDFにしてみましたので、ぜひ拡大して端から端まで見てみてください!

120メッシュ → http://surimacca.com/images/120.pdf

70メッシュ → http://surimacca.com/images/70.pdf





















こんな感じで、ゴシック体の細め・太め、明朝体の細め・太め、いろんなサイズを並べてみました!





















↑これが、120メッシュで刷った10pt~7ptのゴシック体です。
どれも普通に読めますね~。太いゴシックは、「豊」など画数の多い漢字がギュッと潰れてしまっているかな。





















↑これが同じく120メッシュの10pt~7pt、明朝体バージョンです。
ゴシックよりも線が細めですが、出てますね~、読める読める。漢字はゴシックよりも潰れにくいかも。





















↑これが、同じくゴシック体の6pt~4ptです。
刷れてはいますが…ちょっと読みにくくなりましたね。
レトロ印刷は最小文字数の推奨を5ptに設定していますが、シルクスクリーンの場合は5ptも厳しいかもしれません。
特に太いフォント使うときは注意!ですね。





















↑これが、同じく明朝体の6pt~4pt。
ゴシック体とくらべると、太くてもまだ読めるかな?とは言え、4ptはさすがに米粒です。


今度は、70メッシュを比較してみましょう。
正直10pt~7ptは120も70も同じでした!それくらいなら、どちらでも大丈夫!ということですね。
というわけで、小さめサイズをご紹介。




















↑これが70メッシュのゴシック体、6pt~4pt。
120メッシュと比べると、なんとなくにじんだような印象です。120メッシュの方が、エッジがしっかりしているような。





















↑これが70メッシュの明朝体、6pt~4pt。
ゴシック体どうように、にじんでぼやけているような、逆に細い部分はかすれているような。
ピントが合っていないような雰囲気です。
これくらい細かくなると、さすがに70メッシュでは厳しそうです。


文字だけでなく、線幅も気になりますね。
















↑120メッシュバージョン。
0.25ptでも刷れてますね!0.1ptはさすがにとぎれとぎれ。
逆に白抜きは、1ptでも厳しい~。インクがどうしても滲んじゃいますね。
ベタに白抜きデザインはほんとに注意が必要です。イメージよりも少し太めにしておくのがいいかもしれません。
















↑70メッシュバージョン。
こちらは0.25ptでも少し不安定な感じ。0.5ptはあった方がよさそうです。
それでも0.5ptの細さが出るんですね!ただインクが詰まりやすいと思うので、サクサク刷りましょう。
白抜きは120メッシュ同様、1pt以下はダメダメです。

そして注目!ベタ部分にシマシマのムラがあるのわかりますか??
70メッシュは120とくらべてキメが粗いので、インクがとっても通りやすいんです。
かすれにくいっていう利点がありますが、逆にインクが出すぎてしまうので、
ベタデザインはインクが出すぎてしまい、布が版にくっついてしまうんです。
それを剥がすときに、こんな色ムラが…。
細かいデザインだけでなく、ベタデザインでも120メッシュのほうがいいかもしれません。


ちなみに「pt」という単位だと、アナログ原稿派の方にはわかりにくいですよね。

1pt = 約0.35mm

0.35mmくらいの太さがあれば、けっこう細かくてもいけるのか~なんて計算していただけたらと思います!

布はどうしてもインクがにじみやすいので、紙に刷る場合だとまた少し変わってきそうです。
実験できましたら、また報告しますね~!

2016年9月5日月曜日

大判サイズでA2サイズのポスターをつくる!

おこんにちは!
スタッフNです。

最近布ばかりにシルクをしていますが、
もちろん紙にもバッチリ刷れるよ刷れるよっ!

今回は、ワークスペース限定で使える「大判サイズ」を使って
2色刷りのA2ポスターをつくってみました~!



元データはこんな感じ。(クリックすると拡大するよ)
2色でどれだけいろんな表現ができるのか実験してみました。
レトロ印刷やシルクスクリーンを見ていて思うことですが、
少ない色数でいかに表現するかが、腕の見せ所ですね!

今回刷る紙は、お店で販売している「ぶあつい紙」です。
かなりぶあつくてしっかりしていて、シルクスクリーンでとても刷りやすいです。
A2サイズがあるというのも◎。

位置がズレないようにしるしをつけておくと連続して同じ位置に刷れますよ。


1色目はコーラル。
きれいに刷れました~。


刷れたら乾かしましょうね。急ぐときはドライヤーで乾かせばすぐ乾きます。


2色目はミントです。
最初の一枚を合わせて、しるしをつけておけばずっと同じ位置に刷れます。
慎重に位置を合わせて…刷る!





おぉ~~~
なかなかいい感じ!



がんばって合わせたけど、やっぱり少しズレちゃいました~
これぞレトロ印刷!(←いいわけ)
もっとがんばればキッチリ合わせれそうです。(←強がり)

シルクスクリーンで作品を作ったらやってみたいこと。ありますよね?
そう、サインです!サラッとかっこよく書いちゃうよ!


限定枚数なら、〇/〇みたいに書いてもいいですね!
額に入れればもっと立派でしょうに!

もうなんでも作れる気がしてきました!