おこんにちは!
スタッフNです。
多色刷りをしようとして薄い色から刷っていったら、
濃い色を刷った時に版に色が残るせいで重ねる部分の色が見えない!
なんて経験ありませんか?
そんな現象をちょっとだけ解消する方法をご紹介します。
使うのは「クリアインク」です。
版の構造からご説明すると、
JAMが使っている版は2層構造になっていて、裏面にコーティングが施されています。
このコーティングを専用の製版機で溶かして孔を作っています。
スキージーを使ってインクを下に落として印刷します。
表面にはコーティングが施されていないため、
メッシュの凸凹があり、そこにインクが入り込んで色が残ることで下が見えないという現象が起きています。
そこで、最初にクリアインクを凹の部分に入れてしまえば
インクが入る隙間がなくなり色が残りにくいのでは!と思い実験してみました。
差がわかりやすいように左半分をクリアインクつき、右半分はそのままの状態にしています。
印刷前にクリアインクを刷って、
裏面から残ったインクを拭き取り、しっかりドライヤーで乾かします。
これだけです。
裏面からしっかりクリアインクを拭き取ります。 |
乾いたら完成 |
一番濃い「ブラック」で実験してみました。
刷ってみるとこんな感じ。
左:クリアインクあり 右:通常 |
インクの残り方の差がわかりますでしょうか!?
クリアインクをつけた方はインクが残りにくいんです!
70メッシュと120メッシュ、どちらとも効果がありました。
通常の方は、インクが残るため下が見えない |
クリアインクでコーティングした方は、下が透けて見えます |
ただ、何回か刷っていると表面にインクが残るため差がなくなってきます。
インクのついていないスキージーで空刷りして表面のインクをとってあげると多少復活します。
何度か刷って、空刷りした状態 |
あともうひとつ!
クリアインクをコーティングしたことで掃除がしやすいのです!
メッシュにインクがつまらないので水に流すとすぐにきれいになります。
これは想像していなかったのでラッキーです!
インクは乾くと耐水性になるので、乾いたクリアインクは洗っても落ちません。
クリアインクでコーティングしている部分はすぐにきれいになります |
という感じで、
完全に解消されるわけではありませんが、
多少作業がしやすくなりますのでぜひ一度お試しください~。
(もっといい方法をご存知の方は教えてください!)