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8月に入ってJAMでは2週間ずつのインターンシップがはじまりました。
フレッシュな視点でシルクスクリーンの実験をしてもらった様子をJAMLABで紹介していきます。
今回は『もこもこインク』をつかった重ね刷りの実験。
果たしてうまくいったのでしょうか?
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もこもこインクはアイロンをかけるとモコっと膨らむ発泡インク。
これを重ねて刷っていく、重ねたところは更にモコっとするのだろうか?
どこまで重ねられるのだろうか?
と疑問に思ったので、実際に試してみました。
今回はぶあつい紙 くろ、クーヘン、チャイの三枚の用紙で実験していきます。
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流れはこんな感じ
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もこもこインクそのものは白色ですが、インクを足すことで色をつけることができます。
ただし、色を濃くするともこもこインクの割合が少なくなるため、もこもこ感が減ってしまいます。配色も重要。
今回は白いわんちゃんの図案にしたので、重ねて刷った部分はよりふくらんだように仕上がるのか、はたまたブラックを混ぜたもこもこインクはどれぐらい膨らむのかを試していきたいと思います。
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流れとしては、
①土台となる頭をもこもこインクで刷る
②口周りをさらにもこもこインクで刷る
③顔のパーツをSURIMACCAインク ブラックを混ぜたもこもこインクで刷る
また、1色するごとにアイロンをあててその都度膨らましてから次の色を重ねていく【実験A】と
3色まで刷ってからアイロンをあてて、最後に膨らませる【実験B】の2パターンを検証していきます。
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刷る前の準備①(版と道具の準備)
今回はXS(200×80mm)版に3つのパーツを並べて配置したので、図案同士が近くなってしまいました。
そのため、マスキングテープで刷らない図案部分はふさいであります。
もこもこインクは少しドロッとしていて、乾きやすく、版に詰まりやすいので、70メッシュでインクがよく通る製版がおススメ。
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■インクがよく通る製版(70メッシュ・クリーナーあり)
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また、念のため、版が目詰まりを起こしたりしたときのためにウエスも用意しておきましょう。
版にインクが詰まり出したら、濡らして軽く絞ったウエスで版の裏面からインクを拭き取り、さらに乾いたウエスでやさしくしっかり拭いてください。
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刷る前の準備②(刷る素材とインクの準備)
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印刷部分がベタなので、用紙の端をマスキングテープで押さえ、版をはがしやすくします。
ただし、今回使用したぶあつい紙などはマスキングテープをはがす際、紙端がめくれてしまったので素材によっては注意が必要です。
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また、今回は先に黒いインクの準備もしておきました。(刷る直前に準備しても大丈夫)
先ほど書いた通り、もこもこインクの割合が減るともこもこ感が減ってしまいます。
今回は、もこもこインク:ブラックインク=9:1(18g:2g)の割合で作ってみました。
刷ってみるとイメージよりもグレーに近い色になったので、しっかりとした黒色にしたいなら、もう少しブラックインクが多いほうが良いと思いますが、その分もこもこ感が減っていくので注意が必要です。
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実験A 1色ごとにアイロンをあてていく
おお!
さらにもこもこしている!
(白の上に白なので見にくいですが、段差ができています…)
これは上手くいっているのでは…?
この調子で3色目も重ねていきます。
■3色目は段差をまたいで刷らないといけないので、ちゃんとインクがのるのかドキドキ。
実験B 3色目まで刷って最後にアイロンをあてる
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実験Aと同じく、アイロンをかけた状態の1色目の上に2色目を重ねていきます。
ドライヤーでベタつきがなくなるまで乾かしたら、アイロンはあてずに3色目も重ねちゃいます。
実験Aで、その都度アイロンをかけると段差になることがわかりました。
インクが重なった箇所はまとめてアイロンをあてるとそれぞれ膨らんでくれるのでしょうか?
うーん、そんなに変わらないかも…?
実験A同様、段差は感じられる仕上がりに。
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JAMLAB
この記事で気になった点や不明な点がある場合は、
こちらからお問い合わせください。
omise@jam-p.com
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